税理士試験の採点についてのコメント

久しぶりに記事を書きます。

私が税理士試験の受験生だった時に、TACの講師の先生が話していたことをふと思い出したので書きたいと思います。(以前にもどこかで書いたかもしれませんが)
10年近く前の話なので若干あやふやですが、趣旨はあっていると思います。

税理士になってみても思うのですが、税理士の世界にも「偉い先生」という方々がたくさんおられます。

東京税理士会の総会などに出るとつくづく思います。

高齢で何十年も税理士として業務を行なっている上に、
ある程度の成功を収め、資産もあり様々な経験がある方々です。

そうした人たちからみると
「税理士試験でどれだけ良い点を取った」といっても
「特段何の自慢にもならないんだろうな」とつくづく感じさせられます。

そうした話をTACの講師の先生がしてくれたことがありました。

「みなさんは税理士試験の受験生で、難関資格である税理士試験を受験しようと思ったうえに、この時期まで授業についてきているわけなのでかなり優秀な方々だと思います。
ただ、税理士試験の出題者がどんな人か考えたことあるでしょうか?
そうした先生たちはみなさんでは考えられないほど、とてもとても偉い先生です。
どれだけ優秀な受験生が自分の言葉で「完璧な解答」を書いたとしても、所詮、何分か読んであっさり△をつけてしまうぐらい偉い先生です。
満点などということはまずありえません。それで自分の意見を上手に構成しようという思いなど捨てましょう。
謙虚な気持ちが大事です。
「○○について意見を書け」と言われても自分の意見を書けという意味ではありません。
「公表されている注解」や「意見書にある意見」を暗記して書くことが求められているのです。
勘違いしないようにしましょう。」

当時、笑ってしまうぐらい結構衝撃的でしたが、合格してみて振り返ってみても確かに暗記が必要なところは暗記が必要でした。
「自分の言葉でも意味が同じなんだからいいじゃないか」などといくら言っても不合格なら意味がありません。
謙虚な気持ちはやはり大切です。

本当に試験の採点がそんなテイストでなされているかどうかは別としても、
謙虚な姿勢で試験に臨まないと鼻を折られるのが税理士試験です。

変に自分の言葉で頑張るよりも、賢い先人が考え抜いた文章をきっちり暗記して試験に臨みましょう。