今年の消費税法の本試験


受験された皆様。お疲れ様でした。

 

各専門学校で解答速報が徐々に公開されています。

 

そこからわかることとして、

今年の消費税法の本試験は、やはり「丸暗記」と「全体の理解」の両方が要求される理論問題でした。自転車の前輪と後輪です。どちらもパンクしていてはいけません。近年の傾向どおりです。

 

「理論ソングブック」はまだまだ制作中ではあるものの、消費税法の理論ソングブックはそれなりに数を出しているので、理論問題がどうなったのか気になるところです。

 
まずは、「丸暗記」が要求される「課税の対象」と「用語の定義」です。
 
「課税の対象」は税法の中では一番初めにリリースしているので、役立ったと思います。
特に、「理論ソングブック」の場合、「消費税法」と「施行令」は、字の色を変えていますし、「課税の対象」の理論については「施行令部分」は曲も変えています。
 
モーツァルトのアイネクライネナハトムージックによって他の理論教材とは異なった施行令部分と区別する完全解答が可能であったと思います。
 
今年のような、ハイレベルな競争が要求される中で、理論で「専門学校の理論教材をただ覚えてきた解答」というのと「本法規定と施行令規定を区別して理解し覚えてきた完全解答」は少しの差ですが、採点者から見た印象は大きく違います。合否を分けかねません。
 
そして「用語の定義」です。課税仕入れについての用語の定義は、今年はリリースが間に合いませんでした。本当に残念です。
 
ただ、「用語の意義」は、『税理士試験-替え歌暗記法』で論じているように、法令通りの一字一句暗記が、明確に有利な項目です。
読者の方がおろそかにすることはないと思います。
 
採点もしやすいです。
一字一句法令通りなら〇。
自作の文章の場合、内容にもよるかもしれませんが、どうやっても△もしくは、最悪×です。
 
「用語の意義」を法律の専門家が自作してはいけません。
 
そして全体的な理解が要求される、仕入税額控除についてです。「仕入税額控除」全般について曲が完成しなかったのは、今年本当に残念でした。
 
リリースが間に合えば、ベートーベンの交響曲を並べた解答になったと思います。
 
今年は、消費税法の改正で第1条に「毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。」という文章が条文に入れられたので、そうした趣旨が聞かれるかと思いきや、仕入税額控除の趣旨が問われました。
 
とはいえ、上記の改正であえて、文章が追加されたように「字句だけでなく『趣旨』を大切にしましょう」というメッセージ性を感じさせる出題です。
 
やはり税理士試験ですから、一筋縄ではいきません。「丸暗記」と「全体の理解」の両方が要求される理論問題という傾向は続きそうです。
 
今後も理論ソングブックはリリースしていく予定です。
改正内容にもよりますが、基本的には理論ソングブックは無料でアップデートできるようにしていこうと思います。
 
もちろん、今年の消費税法の特定新規設立法人のような改正が入ると、新規の歌をつくらなければならないので、無料でどこかの理論に追加するわけにはいかないですが、ちょっとした文字の削除、追加程度であれば、歌を少し変えて歌わせることでこちらで更新します。
 
今年、購入したものの残念ながら来年も受験することになってしまった方は、そうした機能もご利用ください。
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